検察がパンターニ氏の死を再捜査、謎のメモ「勝つのが怖い」
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【10月19日 AFP】故マルコ・パンターニ(Marco Pantani)氏の母親は、息子が1999年のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)で勝利することにおびえていたと明かし、往年の名選手が、競技とは無関係の場所で命を奪われたのではないかという話が現実味を帯びている。
パンターニ氏の母親トニナ(Tonina Pantani)さんは、18日に発売された伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に対し、「遺品の中から『勝つのが怖い』と書かれた紙切れを見つけた」と話した。
「彼はいつも言っていたわ。『お母さん、分からないことがあるんだ。僕はいつも、ベストのレースをするよう教えられてきた。それなのに、今は逆のことを言われているんだ』とね」
2004年、コカインの過剰摂取により死亡したと発表されたパンターニ氏だが、その死には不可解な点が多く、検察が2方面から捜査を行った結果、さまざまな疑惑が表面化した。
パンターニ氏が、1999年のジロ・デ・イタリアで出場停止処分を受けることになった背景には、マフィアが運営するブックメーカー(賭け屋)の存在があり、巨額の損失が発生するのを防ぐ目的があったという。
リミニ(Rimini)のホテルでパンターニ氏が死亡したときの状況についても再捜査が行われ、1999年の出来事の口封じをするために殺された可能性があるという。