ダイエット、ペースによる効果の差はなし 豪研究
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【10月16日 AFP】急激なダイエットはゆっくり時間をかけたダイエットよりもリバウンドしやすい(体重が元に戻りやすい)──広く信じられてきた減量に関するこれまでのガイドラインに誤りがある可能性が出てきた。15日の専門誌「ランセット・糖尿病および内分泌学(The Lancet Diabetes & Endocrinology)」に研究論文が発表された。
発表された研究によると、速いペースのダイエットもゆっくりとしたペースのダイエットも長期的には、どちらも同程度に体重が元に戻りやすかったという。
■ペースにかかわらず7割が体重元に戻る
豪メルボルン大学(University of Melbourne)のジョセフ・プロイエット(Joseph Proietto)氏率いる研究チームは、肥満の男女204人を対象に実験を行った。実験は2段階に分けて行われた。
第1段階で被験者らは2グループに分けられ、1グループは12週間の減量プログラムに、もう1グループは36週間の減量プログラムに参加した。
12週のグループは1日あたり450~800キロカロリーの食事制限を受け、36週のグループは1日の総摂取カロリーを約500キロカロリー分減らした。
第2段階では、両グループで体重が12.5%以上減った人だけが残り、3年間にわたって体重維持のための食事制限を受けた。
実験の終わりには、どちらのグループも、参加者の約71%が体重を元に戻していた。
「急速に失われた体重の方が元に戻りやすいと広く信じられている考えとは反対に、われわれの研究結果では、急速な減量もゆっくりとした減量も、どちらも同程度に体重が回復した」と研究チームは結論付けた。(c)AFP