米兵にトランスジェンダー殺害容疑 比当局、身柄引き渡し要請へ
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【10月15日 AFP】フィリピン当局は14日、トランスジェンダーのフィリピン人を殺害した容疑で米軍艦内で拘束されている米海兵隊員の身柄引き渡しを要請する方針を示した。
ジェフリー・ロード(Jeffrey Laude)さん、別名ジェニファー(Jennifer)さんの遺体は12日、フィリピン北部の港湾都市オロンガポ(Olongapo)のホテルで、従業員に発見された。ロードさんは遺体発見の1時間前、身元不明の金髪の男性と同ホテルにチェックインしていた。
容疑者は、先週終わったフィリピンとの共同軍事演習のために同国に来ていた3500人規模の米軍部隊の一人。14日の警察当局の発表によると、この米海兵隊員が目撃者により特定されており、同海兵隊員を殺人容疑で取り調べる方針という。
これに先立ち米大使館は「捜査中の事件で米海兵隊員が容疑者として特定された。容疑者はノースカロライナ(North Carolina)州のキャンプ・ルジューン(Camp Lejeune)の部隊に配属された海兵隊員」と発表。容疑者は米軍艦艇ペリリュー(USS Peleliu)で身柄を拘束され、米海軍犯罪捜査局(Naval Criminal Investigative Service)とフィリピン国家警察(Philippine National Police)が合同捜査を行っていると述べていた。
■海兵隊員の事件に反米デモ
事件を受けて15日、フィリピンの外務省前で約100人の左派活動家が容疑者のフィリピン当局への身柄移送を求める抗議デモを行った他、マニラ(Manila)の米大使館前でも反米デモが起きた。
反米デモを受けてフィリピン当局は15日、同事件が「単発の事件」であり、米国との関係を損なってはならないと呼び掛けた。(c)AFP/Cecil MORELLA