【10月15日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州で犯罪組織とつながりのある警察官らの襲撃を受けた学生43人が行方不明となった事件で、検察当局は14日、地中から見つかった28人の遺体の中にこれら学生は含まれていなかったと発表した。

 メキシコ連邦検察庁のヘスース・ムリジョ・カラム(Jesus Murillo Karam)検事総長は、首都メキシコ市(Mexico City)から南におよそ200キロ離れたイグアラ(Iguala)郊外で見つかった遺体について、「最初に見つかった穴から運び出した遺体については検査の結果が出たが、学生の親族らから採取したサンプルとは適合しないことが確認された」と述べた。

 また、これとは別の場所の地中から見つかった多数の遺体については、DNA検査の結果が待たれていると述べた。遺体の数については明らかにされていない。14日には新たに遺体が埋められている場所が1か所見つかっている。

 検事総長はまた、学生らの身柄を拘束して麻薬密売組織に引き渡した疑いで、地元警官14人を新たに逮捕したことを明らかにした。

 事件では、これまでに殺し屋2人が学生17人の殺害を自供したが、当局はDNA結果が出るまで学生らの死は確定できないとしている。

 当局によると、イグアラでは9月26日、地元警官らが麻薬密売組織「ゲレロス・ウニドス(Guerreros Unidos)」と共謀しはたらいた暴力行為によって、6人が死亡、学生43人が消息を絶った。当局はこの事件に関し、イグアラの警官26人と、ゲレロス・ウニドスの構成員4人を含む8人を逮捕した。(c)AFP/Leticia PINEDA