くちばし持つ希少クジラ、豪海岸に漂着
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【10月15日 AFP】オーストラリアの海岸に14日、くちばし状の顎を持つ非常に珍しいクジラの死骸が打ち上げられた。
シドニー(Sydney)の北約150キロ、ニューサウスウェールズ(New South Wales)州レッドヘッドビーチ(Redhead Beach)に漂着したのは、体長3~4メートルのアカボウクジラ科の死骸で、現場を訪れた専門家らが調査と標本採取を実施。今後、頭部をシドニーのオーストラリア博物館(Australian Museum)に送る予定だ。
ウエブサイト「whaleresearch.org」によると、クジラの中でも最も深く潜水する種類の一つであるアカボウクジラ科についての研究や知識は、深海に生息する生態のため、限られたままだ。
米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)で今年発表された研究によると、標識を付けたあるアカボウクジラは2992メートルの深さまで潜水。また別の1頭は、137.5分間にわたり潜水した。これらはともに、哺乳類の潜水記録を更新した。
オーストラリア鯨類救援研究機構(Organisation for the Rescue and Research of Cetaceans in Australia、ORRCA)のロニー・リン(Ronny Ling)代表は、過去25年間でアカボウクジラの姿を確認したことはほとんどないと話している。(c)AFP