フェイスブックとアップル、女性社員の卵子凍結に補助金
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【10月15日 AFP】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)と米IT大手アップル(Apple)が、女性社員がキャリアの妨げになる可能性のある出産の時期を遅らせるための卵子の凍結保存に対し、補助金を支給することを決めたことが分かった。米テレビ局NBCニュース(NBC News)が14日、報じた。
NBCは関係筋の話として、両社が卵子凍結の初期費用と年間保管費用を上限2万ドル(約210万円)まで負担していると報じている。この報道に関するAFPの問い合わせに対し、両社はコメントを避けた。
ウェブサイト「eggsurance.com」によると、卵子の凍結保存の人気は、出産を先送りする女性の増加に伴い高まっている。同サイトのある投稿には、「女性は現在、文化的・世代的な岐路に立たされている。私たちは出世について、男性と同様の期待と要求を受けている」「子どもを産めなくなる年齢が刻々と近づく中、私たちは職場で自身の地位を確立し、適切なパートナーを見つけ、家庭を築くのに十分なほど経済的に安定しなければならない」と書かれている。
同サイトが引用している米政府の統計によると、第1子をもうけるのは35歳になってからと決めている女性は全体の2割に上っている。一方で、35~39歳の女性の約33%が不妊問題を抱えており、40~44歳の女性ではこの割合が64%まで上昇するという。
NBCによると、フェイスブックは卵子凍結の費用負担を最近開始しており、アップルは来年1月に開始する予定。
IT企業は最近、男性中心の部門での多様性をめぐる新たな圧力に直面している。
IT大手各社はこの数週間、社員構成を分析する「多様性報告書」に関する問題を調査してきた。米マイクロソフト(Microsoft)は今月、女性社員の割合は29%にとどまると発表した。一方、米インターネット検索大手グーグル(Google)の女性社員の割合は30%。またフェイスブックの場合、女性社員の割合は31%だが、技術部門ではわずか15%だ。
この新たな「卵子凍結」手当は、フェイスブックやアップルのような企業がより多くの女性を自社に呼び込む一助となることが期待される。その一方で、卵子凍結は比較的新しい技術で、妊娠の成功を保証するものではないと専門家らは指摘している。(c)AFP