【10月15日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は14日、イラクとシリアでのイスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対し米国などが実施している空爆は成功を収めつつあるとの認識を示した。

 ジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)米大統領報道官は「われわれはこの戦略実行の初期段階にあるが、これまでに得られた情報は、この戦略が成功を収めつつあることを明白に示している」と述べた。

 英国を拠点とする非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」も、米国などが実施した空爆によってトルコ国境沿いにあるシリア北部の町アインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)へのイスラム国の進撃は止まったと発表し、米国の楽観的な見方を裏付けた。

 米軍によると、米主導の有志連合は13日と14日、アインアルアラブに進撃していたイスラム国の戦闘員らを標的に計21回の空爆を実施した。

 イスラム国は最近、アインアルアラブの町のほぼ半分を制圧していたが、シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、最新の空爆によって「町全体がイスラム国に制圧されることを防ぐことができた」という。

 一方、中東の米軍部隊を指揮する米中央軍(US Central Command)は、空爆によってイスラム国の進撃のスピードは遅くなったとみられるが、状況は依然として流動的だとしている。(c)AFP/Burak Akinci with Sara Hussein in Beirut