【10月14日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)のエリック・シュミット(Eric Schmidt)会長は13日、検索エンジンとしてのグーグル最大のライバルは従来の競争相手ではなく、米インターネット小売り大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)だという認識を示した。

 独ベルリン(Berlin)で行う講演のために用意した文書の中でシュミット氏は、ネット検索市場では世界最大のグーグルが独占的な地位を占めており、検索市場には競争がないとの批判に対して、ネット検索市場でもいくつかの方面から打倒グーグルの動きがあると反論した。

 なかでもアマゾンについては「多くの人がグーグルの最大のライバルはBingやヤフー(Yahoo!)だと思っている。だが現実には、ネット検索における最大のライバルはアマゾンだ」と指摘。「アマゾンを検索エンジンと見なす人はいない。だが、買いたいものをネットで探しているとき、かなりの頻度でアマゾンに行き当たる」と述べた。

 シュミット氏は、アマゾンの主な使命は商品を売ることだとしつつ、その本質は「ユーザーの疑問やユーザーが行った検索に答えることで、われわれと同じだ」と語った。

 また、ネット検索市場では巨大な存在感を持つグーグルも、常に新興企業や革新を目指す技術者たちの脅威にさらされていると訴え、グーグルがネット検索市場を独占しているなどと批判する人たちは業界を理解していないと述べた。(c)AFP