【10月10日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)のサトヤ・ナデラ(Satya Nadella)最高経営責任者(CEO)が、働く女性が確実に昇給したいなら「カルマ」を信じるべきだと示唆し、この発言に対する反論が広まっている。

 米アリゾナ(Arizona)州で9日に開かれた女性技術者団体「Grace Hopper Celebration of Women in Computing」の会合でナデラ氏は、キャリアアップを望む女性たちへのアドバイスを求められ、そのままやっていけば、組織は適切な昇給をもたらしてくれると信じるべきだと語ったという。

 加えてナデラ氏は、昇給を求めない女性たちには「自らに戻ってくる善行のカルマという形で超常パワー」が備わっていると語ったとされる。

 ナデラ氏の発言に、会合に参加していたマイクロソフト取締役のマリア・クラウェ(Maria Klawe)氏が反論すると会場からはクラウェ氏を支持する拍手が沸き起こった。

 この後、ナデラ氏は自身のツイッター(Twitter)アカウントで、女性の昇給に関する自身の発言は不明瞭だったと釈明し、「われわれの業界は性別による賃金格差をなくさなければならない。よって偏見による昇給は必要ない」と述べている。

 さらにナデラ氏はマイクロソフトの社員に宛てて、女性は昇給を求めず良いカルマ(善行)に頼るべきと示唆した発言を謝罪し、先の会合での発言は「完全に間違っていた」とする内容の社内メモを送ったという。(c)AFP