【10月10日 AFP】米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)のトラビス・タイガート(Travis Tygart)会長は9日、ランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏に対して、自転車競技会の利益のためにも宣誓した上で不名誉なドーピングの秘密を語るよう呼びかけた。

 タイガート会長は、「自転車競技界で史上最も成功し、専門的で、ゆがめられたドーピング」を遂行したアームストロング氏が所属していた自転車チーム「USポスタルサービス(U.S. Postal ServiceUSPS)」のUSADAによる捜査を先導した。

 アームストロング氏は永久追放処分を科され、7度のツール・ド・フランス(Tour de France)制覇など1998年8月以降の競技記録をすべて抹消された。その後、オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)氏のトーク番組に出演し、パフォーマンス向上薬を使用し、長年うそや偽りを重ねてきたことを告白した。

 アームストロング氏はサイクリング・インディペンデント・リフォーム・コミッション(Cycling Independent Reform Commission)に対し、同氏が自転車競技界を牛耳っていた頃のドーピングについて、捜査を行うための証拠を自主的に提出したと伝えられている。

 英ロンドン(London)で行われているスポーツビジネスの首脳会議でタイガート会長は、「彼(アームストロング氏)が前に進み出てきてくれることをもちろん望んでいる。誰にも二度目のチャンスが与えられるべきだ」と語った。

「彼が前に出てきたことが本当であるならば、われわれは満足だ。あの時期に何が起こっていたのかを確かめるためにそれが役立つことを願っている」

(c)AFP