【10月10日 AFP】女子アルペンスキーの女王リンゼイ・ボン(Lindsey Vonn、米国)は、シーズンの開幕を控え、ライバルだったマリア・ヘッフル・リーシュ(Maria Hoefl-Riesch、ドイツ)が現役を引退したことについて、複雑な心境でいるという。

 ひざの故障からの復帰を表明したばかりのボンは、独テレビ局ZDFに対し、「競技という面から見れば、マリアがいない方が楽だわ。ライバルだったからね。でも、個人的にはつらいわ」と明かした。

「マリアは良い友達だったし、W杯に大きな穴が開いてしまった気がする」

 29歳のボンは、先週オーストリアで練習を開始し、2年近く苦しめられてきた故障から復帰したが、2011年にボンのW杯総合連覇を阻んだヘッフル・リーシュの姿はもうない。

 2014-15シーズンのアルペンスキーW杯は、今月末にオーストリアのゼルデン(Soelden)で開幕戦が行われるが、ボンは、12月にカナダのレイクルイーズ(Lake Louise)で復帰する予定となっている。

 W杯通算59勝のボンは、2013年世界選手権(2013 FIS Alpine World Ski Championships)のスーパー大回転で右膝を負傷した。その後、今年1月に膝の大手術に踏み切り、ソチ冬季五輪を欠場した。

 ボンは、「11月ごろに雪が良い感じになったら、(米コロラド〈Colorado〉州)ベイル(Vail)で厳しい特訓を始めるつもりよ」と話しており、「レイクルイーズの大会まであと1か月。全力で臨むわ」と意気込んだ。(c)AFP