【10月10日 AFP】(写真追加)米ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)で8日夜、白人警官が黒人の青年を射殺する事件があり、警察が内部調査を開始した。現場は、8月に数週間にわたる騒乱を引き起こした同様の事件の現場の近くだった。

 9日に記者会見を行ったセントルイス警察のサム・ドットソン(Sam Dotson)署長によると、射殺されたのは18歳の青年。発砲した警官は勤務歴6年で、事件当時は非番で副業の警備員として勤務している最中だった。警察は、先に発砲したのは青年側だと主張している。

 警察によれば、民間警備会社の車両でセントルイス周辺を巡回していた警官が3人組の若者と遭遇。車から降りたところ、若者たちは逃げ出した。警官は後を追い制止を命じたが、そのうちの1人ともみあいになり、青年がさらに振り切って逃げようとしたときに銃を所持していることに気付いた。

 ドットソン署長によると、この青年は走り去りながら「警官に銃を向け少なくとも3回発砲した」。警官が反撃したところ、青年は被弾し死亡したという。

 同署長は警察が現場から9ミリ口径の拳銃を押収したと発表したが、報道によると青年の親族らは青年が武器を携行していなかったと主張している。地元メディアによれば、警官側が発砲した銃弾は17発で、そのうち何発が青年に当たったのかは不明。

 セントルイス郊外のファーガソン(Ferguson)では8月9日、黒人のマイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)が警官に射殺される事件が起きていた。このときは抗議行動から発展した騒乱状態が約2週間にわたり続いた。(c)AFP