【10月10日 AFP】香港(Hong Kong)特別行政区政府は、10日に行うことで合意に至っていた民主派との対話を見送った。

 民主派はこの数時間前、要求が満たされなかった場合には市内主要部分の占拠を強化する方針を明言し、バリケードからの撤退を拒んでいる。香港政府も譲歩することなく、さらなる交渉を拒否しており、アジアの金融の中心地は新たな危機に突入しつつある。

 香港の民主派は中国政府に対し、民主的な香港行政長官選挙と、梁振英(Leung Chun-ying)行政長官の辞任を要求。この抗議デモにより、香港の一部はほぼ2週間にわたってまひしている。

 数万人が繰り出した前週のデモのピーク時と比べると抗議運動は大幅に縮小したが、香港政府が対話を見送る決定をしたことで、民主派デモの参加者は指導者たちの反応を聞こうと集まり、その数は再び増えている。AFP特派員によると、抗議デモの中心となっている香港中心部、アドミラルティ(金鐘、Admiralty)地区の行政府庁舎前には9日夜の時点で約1000人が集まっている。(c)AFP