反同性愛法のウガンダ、「ゲイ・ツーリズム」で汚名返上へ?
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【10月7日 AFP】同性愛者が旅行先に最も選びそうにない国、ウガンダの政府観光局は今、同性愛者の旅行者誘致という不可能にも思える目標に取り組んでいる。
ウガンダでは今年、同性愛者に終身刑を科すことを可能にする反同性愛法が成立し、国際社会から非難が相次いだ。だが、観光当局や民間業者たちは同性愛者らを安心させようと躍起だ。
ウガンダ旅行業者協会(Association of Uganda Tour Operators)のバブラ・アドソ(Babra Adoso)さんはAFPに、「実際に殺害された人は誰一人いない。空港で『性的な好みは何ですか』と聞かれたり、追い返されたりした人のことも聞いたこともない」と話した。
ウガンダの憲法裁判所は8月、反同性愛法について、議会での採決に不備があったとして無効にする判断を下した。その約1か月後に当たる先月8日、ウガンダ政府観光局(Uganda Tourism Board、UTB)の関係者と業界幹部は、米ニューヨーク(New York)で国際ゲイ・レズビアン旅行協会(International Gay and Lesbian Travel Association、IGLTA)との会合を開くという、驚きの行動に出た。
反同性愛法は無効となったが、植民地時代の法を土台とする刑法が施行されるウガンダでは今後も、理論的には、外国籍の人や観光客を含む誰もが「自然の摂理に反した性行為」をした場合、投獄される可能性がある。また、ウガンダの国会議員らは、一度は無効とされたより厳格な反同性愛法を再度成立させる方向で動いている。ここ18か月で、ウガンダ在住の英国人2人が同性愛行為に関連した「犯罪行為」を理由に国外追放された。