【10月8日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)の主催者は7日、2015年大会の賞金総額を10パーセント増の3630万豪ドル(約34億5000万円)にすることを発表し、アジアのファンの注目を集めたいというプランを語った。

 男女シングルスの優勝者は、300万豪ドル(約2億8500万円)を手にするという。

 オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)は、「施設とサービスの向上、そして選手とファンの皆様に素晴らしい経験をしていただくため、われわれは、これからもたゆみない努力をしていく所存です」とコメントした。

 メルボルン(Melbourne)のマーガレット・コート・アリーナ(Margaret Court Arena)は改装され、開閉式の屋根を取り付けたという。主催者側は、他のいかなる四大大会(グランドスラム)の会場よりも優れた施設になったと話しており、アジアで急激に増加しているテニスファンの集客を狙っている。

「ここ数年間、全豪オープンとテニスのことを知ってもらうため、中国をはじめとするアジア各地をトロフィーツアーで回ってきました」

「われわれは上海(Shanghai)や深セン(Shenzhen)といった都市に狙いを定め、地域で増加するテニスファンや、提携先、パートナー企業との戦略的なチャンスを手にしたいと考えています」

 協会によれば、2014年大会(Australian Open Tennis Tournament 2014)の視聴率は中国で最も高く、約2000万人が李娜(Na Li、リー・ナ、中国)の優勝を見届けたという。

 錦織圭(Kei Nishikori)が全米オープン(The US Open Tennis Championships 2014)決勝に進出したことで、日本でのテニス人気も高まっており、実際、2013年に全豪オープンを観戦に訪れた外国人の17パーセントは、アジア太平洋地域からの渡航者だったという。

 集客を良くしたい理由には、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の影響もあるようだ。

 昨年の決勝でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に敗れたナダルは、すでに全豪オープンでの戦いに照準を定めていると公言しており、「とても気合の入った大会になる」としている。

「僕にとって、全豪オープンで再び優勝するのは重要なことで、それを達成するためには、努力を続け、健康を維持し、戦いに備えなくてはならない」

 シーズン最初のグランドスラムとなる全豪オープンは、来年1月19日から2月1日の期間、メルボルンパーク(Melbourne Park)で開催される。(c)AFP