【10月2日 AFP】英バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)はこのたび、王室が抱える厄介な問題を明らかにした──観光客が捨てていくガムだ。英王室は現在、ガムの後始末を監督する清掃作業員を募集している。

 王室のウェブサイトに掲載された求人案内には、スコットランド(Scotland)エディンバラ(Edinburgh)のホリールード宮殿(Holyroodhouse)で「国有の歴史的建造物からガムを除去するためのポーターの手配」と記されていた。

 仕事はパートタイムで、給与は年1万5912ポンド(約280万円)。宮殿内のトイレ清掃や来客用の食器類すべての洗浄作業も業務内容の一部だ。

 さらに、「家具や調度品などに関する不具合をハウスキーパーに報告すること」や「ハウスキーパーの基準を満たす真ちゅう製品の手入れ」、また王室メンバーが滞在していない期間中の「家具類すべてに埃よけカバーかけ」などにも対応する必要があるという。

 ただ業務内容が多岐にわたるため、「健康で、細部にまで気を配ることができること」が応募の条件として挙げられている。また、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)や他の王室メンバー、高官らの滞在中には、柔軟な勤務時間の対応が求められる。

 16世紀にさかのぼるホリールード宮殿は、スコットランドにあるエリザベス女王の公邸。王室にとっては残念なことかもしれないが、一部は一般公開されている。

 英紙サン(Sun)が報じたところによると、ある王室情報筋は、「訪問者がガムを噛みながら公邸を訪れることなど想像できるだろうか。ましてや高価な骨とう品や寄木張りの床に噛んでいたガムを吐き捨てていくなどもっての外」とコメントしている。(c)AFP