【10月1日 AFP】インド北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州のゴラクプル(Gorakhpur)で9月30日夜、ヒンズー教の祭典ダシェラ(Dussehra)の祝日となる3日を間近に控えて混雑していた旅客列車が別の旅客列車に追突し、少なくとも12人が死亡、45人が負傷した。鉄道当局の広報担当者が1日、明らかにした。

 広報担当者によると、路線の変更をしていた急行列車に別の急行列車が追突し、車両は横転したという。追突した急行列車の運転士が信号を無視したとして、停職処分を受けたという。

 インドのサダナンド・ゴウダ(Sadanand Gowda)鉄道相は、今回の事故は人為的ミスが原因とみられ、公式な調査を開始したと説明した。

 広範囲に及ぶ老朽化したインドの鉄道網の利用者は、1日あたり数千万人に上る。死者を出す列車事故は頻繁に発生しており、今年7月には南部で旅客列車がスクールバスに衝突。子どもら20人が死亡した。

 2012年に公表された政府の報告書によると、列車に関連した事故などで死亡する人は年間約1万5000人に上っている。こうした状況について報告書は、主に安全基準の低さが原因の「大虐殺」と表現している。(c)AFP