メキシコで学生57人が行方不明、検察が警官らを捜査
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【9月30日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州のイグアラ(Iguala)で前週末に複数箇所で襲撃や暴動が発生した後、教員学校の学生57人が行方不明となっており、学生たちの失踪に地元警察官らが関与していないか、検察当局が29日現在捜査を進めている。
ゲレロ州検察庁のイニャキ・ブランコ・カブレラ(Inaky Blanco Cabrera)検事正は、学生たちの集団失踪が報告された28日以来、軍と州警察が地上とヘリコプターによる上空からの両方で学生たちを探していると発表した。
イグアラでは前週26日から27日にかけて市内の複数箇所で襲撃事件や暴動が発生し、計6人が死亡、25人が負傷した。地元の教員学校に通っていた学生57人は、この後から行方が分からなくなっている。襲撃事件はマスクで顔を隠した複数の武装集団によるもので、車が撃たれ4人が死亡した他、移動中だった国内3部のサッカーチームのバスが撃たれ選手2人が死亡した。
当局によるとさらに別の場所で、差別的な雇用に抗議する学生たちが占拠したバス数台に対し警官が発砲し、2人が死亡した。
州当局は、発砲したとみられる16人を含む市警の警官22人を拘束した上、計162人の警官から事情を聴取した。カブレラ検事正は報道陣に対し「過剰な実力行使があったことは否定できない」と述べ、さらに「強制失踪」と呼ばれている治安部隊による拉致が起きたのかどうか、捜査中だと語った。
交通監視カメラには、市警の車両後部に市民が乗せられている映像が残っていた。また学生たちは留置場に入れられているという目撃情報もある。
メキシコでは毎年全国で2万2000人以上が失踪しており、ギャングと治安部隊、両方が関与していると言われている。(c)AFP/Allan Garcia