イスラエル首相、イスラム国引き合いにイランとハマス批判
このニュースをシェア
【9月30日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は29日、米ニューヨーク(New York)の国連(UN)総会で演説し、核武装したイランは、イラクとシリアで攻勢を強めるイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」よりもはるかに大きな脅威を世界にもたらすと警告した。
ネタニヤフ首相は「ISIS(イスラム国)は絶対に打倒されねばならない」と述べたうえで、「しかし、ISIS打倒のために、核大国に向かうイランを放置するなら、戦闘に勝利しながら戦争に負けることを意味する」と訴えた。
さらに同首相は、「イランは(6か国核協議で欧米などを)欺きながら、自らが核武装大国となることを確実にし得る合意に持ち込もうとしている」とし、「そうした野望の実現を許せば、われわれ全てにとって最大の脅威となる」と警告した。
さらに演説でネタニヤフ首相は、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)のものとされるロケット砲の脇で遊ぶ子どもたちの写真を掲げ、ハマスがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で民間人を人間の盾に利用している証拠だと主張。イラクとシリアのイスラム過激派の思想は2007年からガザを実効支配するハマスとも共通するもので「ISISとハマスは、同じ毒樹から伸びた枝だ」と断じた。(c)AFP/Carole LANDRY