ジンバブエ大学、大統領夫人に「不当な」博士号授与か
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【9月29日 AFP】ジンバブエの学生連合は26日、同国のトップ大学であるジンバブエ大学(University of Zimbabwe)がロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領夫人に「不当な」博士号を授与したと主張し、関係者の辞任を求めた。
博士号は、大統領府の元タイピストであるグレース・ムガベ(Grace Mugabe)夫人(49)が、博士課程に入学してわずか数か月後に授与された。しかも、夫人が与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)の女性会派の代表に就任した直後だった。
この突然の就任は、ムガベ大統領の後継者をめぐる派閥間の緊張をさらに高めている。博士号は、彼女の政治家への道を開き、ムガベ氏が亡くなった後の次期大統領を目指すための資格として与えられたものではないかとみられている。
ジンバブエ全国学生連合(Zimbabwe National Students Union)は声明を発表し、「副学長も含め、この詐欺に加担した者は皆、辞任するべきだ。そのようなでっち上げの不当な博士号を取得した者は、恥を知るべきだ」と述べた。
この批判にもかかわらず、国営企業は大統領夫人を祝福する新聞広告を数多く打ち、ある企業は「彼女の博士号はすべてのジンバブエ人の教育を後押ししてくれる」とまでうたった。
ジンバブエ大学はこの件について、後日声明を発表するとしている。(c)AFP