フィリピン、植林の世界記録更新か 1時間に約320万本
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【9月28日 AFP】フィリピン南部ミンダナオ(Mindanao)の環境当局は27日、1時間に植える苗木の数の世界記録を更新したとの認識を示した。
国の植林プログラムの一環で1時間に約320万本の苗木が植えられたという。ギネス世界記録(Guinness World Records)の認定には数週間かかる見通しだが、当局は2011年8月15日にインドで達成された1時間に190万本という従来の記録を破ったとの自信を表明した。
当局者のマーク・フラガダ(Marc Fragada)氏がAFPに語ったところによると、植林活動はミンダナオ島内の6か所で行われ、公務員や学生、ボランティアなど16万人が取り組んだ。1時間に植えた苗木の数は320万本前後とされているが、当局に依然報告が寄せられているという。これからギネスに提出する証拠文書一式を準備するという。
植林された苗木は多種多様で、カカオやコーヒー、ゴムといった商品作物も含まれている。将来生計の一部となり得るため、地元住民が手入れをすることを期待して選ばれたという。
多数の島々から成るフィリピンはかつて深い森林に覆われていたものの、開発や伐採、焼畑農業によって広い範囲が失われた。当局のデータによると、2003年に256万ヘクタールだった閉鎖林(面積の40%以上が樹木に覆われた林)は、2010年には193万ヘクタールまで縮小した。
ベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領は森林回復に向けた植林プログラムに乗り出し、大統領在任中(任期は2016年6月29日まで)に150万ヘクタールの土地に15億本の木を植えるという目標を打ち出している。(c)AFP