【9月27日 AFP】香港(Hong Kong)で26日夜、中国政府が民主派を事実上排除する方針を示したことに対する学生の抗議行動が続く中、数十人の抗議者が政府施設の敷地に入った。

 警察は、政府所有地への不法侵入や公共秩序のかく乱、警官への暴力などの容疑で16~29歳の6人を拘束したと発表した。ニュース映像では、有名な学生リーダーのジョシュア・ウォン(Joshua Wong)さんを警官が連れ去る場面も映し出された。

 警察によると、約150人が敷地に入った。一部は外側の高い柵をよじ登ったり、柵の外側から「門を開けろ」と叫んだりした。警官は「襲撃を止めろ、でないと実力を行使する」と赤字のサインを掲げて警告した。ヘルメットを着用し、盾を手にした機動隊が到着し、27日未明に群衆を押し返した。

 中国政府が先月、次期行政長官選挙の立候補者を綿密に調査するとして民主派を事実上排除する方針を発表したことに反発した香港の大学生グループが今月22日に抗議行動を始め、民主化活動家らとともに市民的不服従による抗議の先頭に立っている。

 25日夜には2000人以上が梁振英(Leung Chun-ying)行政長官公邸前に集まり、梁氏との直接対話を要求したが、これまでのところ梁氏はこの要求を受け入れていない。抗議行動は26日朝も続き、13歳の中学生を含めた中高生900人が政府施設の建物の前に集まり、「偽りでなく、真の選挙を求める」と叫んだ。

 政府施設の周辺にいたのは27日未明の時点で約1000人だったが、その前には中高生も大学生に加わり一時2000人以上に膨れ上がっていた。中には制服姿の中高生もいた。(c)AFP/Aaron TAM