シリア過激派対策、イランも「解決の一助に」 英首相が訴え
このニュースをシェア
【9月25日 AFP】デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は24日、米ニューヨーク(New York)国連本部で行われた国連総会(UN General Assembly)で演説し、シリアのイスラム過激派を打倒する上でイランが「解決の一助となり得る」と述べた。
キャメロン首相は演説に先立ち、イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領との歴史的な会談に臨んでいた。両国首脳の直接会談は35年前のイラン革命以降初めて。
キャメロン首相は演説で、英国とイランの間には「重大な見解の相違」があるとしつつ、イラン政府には「問題の一因ではなく、解決の一助となり得ることを示す機会が与えられるべきだ」と表明。シリアとイラクで勢力を拡大するイスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の脅威を排除するにあたって「イランの指導者たちが助けになり得る」と述べた。
「イランには、イラクとシリアをより安定した包括的な国にする手助けが可能だ。イランにその用意があるならば、われわれはイランの関与を歓迎すべきだ」とキャメロン首相は語った。
シーア派(Shiite)の宗教国家イランは、イスラム国と敵対関係にあり、シーア派主導のイラク政府を支援している。だが一方で、欧米諸国が退陣を求めるシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支持してもいる。
キャメロン首相は演説で同時に、「イランのテロ組織支援や、核開発計画、自国民の扱いなど、われわれの間には重大な見解の相違がある。これらは全て改善されなければならない」との批判も展開した。(c)AFP