FIFA、脳振とうが疑われた場合の試合中断を検討
このニュースをシェア
【9月24日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は23日、脳振とうを起こしている疑いのある選手がいた場合、審判に試合を3分間中断する権利を与え、医師に状態を判断させる案があることを明かした。
W杯ブラジル大会(2014 World Cup)後、試合における脳振とうの問題が話題に上ることが多く、同大会では決勝におけるドイツ代表クリストフ・クラマー(Christoph Kramer)の件が特に大きく取り上げられたほか、目立った事例がいくつか起こった。
FIFAは、声明で「W杯での例から示されるように、暑さの中での脳振とうと思しき事例に対しては、チームドクターの役割を強化し正しい処置を確実に行う必要がある」と述べた。
各連盟やチームドクターらと議論を重ねた結果、FIFAの医療委員会は、同連盟の執行委員会に提案書を提出し処置手順の改善を求めることにしている。
「今回の提案では、脳振とうが疑われる事例が発生した場合、主審はいつでも試合を3分間中断する権限を持つようになる。これは、当該チームの医師がピッチ上で診断を完了し、選手が脳振とうを起こしているかを判断する時間である」
「主審は、チームドクターからの許可が出ない限り負傷者にプレーを続行させてはならない。最終決定を下すのは医師である」
医療委員会はまた、W杯ブラジル大会について、「医療の観点から言えば明らかな成功だった。負傷は減り、薬物検査での陽性は1件も報告されなかった」と発表した。
「1試合あたりの負傷件数は、2002年日韓大会の2.7パーセントから2014年ブラジル大会は1.7パーセントに減少した。これまでの大会と比べファウルによる負傷が減少したのは、レフェリングの向上の表れである」
(c)AFP