【9月24日 AFP】ウクライナ東部の親ロシア派勢力は23日、約6週間後の11月2日に独自に選挙を実施すると発表した。親露派とウクライナ政府は、5か月に及んだ流血の事態を終結させるため歩み寄りを見せていたが、親露派側のこの突然の発表により、両者の関係が再び悪化する懸念が高まっている。

 共和国樹立を一方的に宣言しているドネツク(Donetsk)とルガンスク(Lugansk)の両州は、首長に加え、議会に相当する「最高ソビエト(会議)」の議員らを選出する選挙を、11月2日に同時実施すると宣言した。

 これは、和平実現のための大きな譲歩として、親露派が掌握する地域に限定的な自治権を付与すると1週間前に提案したばかりのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領にとっては痛手となる。またウクライナ議会も、親露派に3年間の期限付きでより幅広い自治権を与え、12月7日に地方選を実施する法案を可決していた。

 親露派のこの動きについて、これまでのところウクライナ大統領府からコメントは出されていない。(c)AFP/Michel MOUTOT with Tanya WILLMER in Kiev and Anna MALPAS in Moscow