【9月23日 AFP】第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)は22日、競泳男子200メートル個人メドレーが行われ、萩野公介(Kosuke Hagino)は1分55秒34の大会新記録で金メダルを獲得した。また、男子4×200メートルリレーでも萩野を擁する日本が優勝し、中国のフラストレーションが表面化している。

 萩野の優勝で、日本の金メダルは合計7個となり、水泳大国である中国の獲得数を2個上回ると、中国選手団関係者のルー・イーファン(Yifan Lu)氏が怒りをぶちまける一幕もあった。

 萩野が立ち上がって会見場を後にしようとした際、同氏が座れと一喝し、「日本がリードしているかもしれないが、競技はまだ2日目だ。確かに、日本は強豪チームだ。しかし、すぐにわれわれが追いつく」と述べた。

 競技初日の男子200メートル自由形決勝で、孫楊(Yang Sun、ソン・ヨウ、中国)と朴泰桓(Tae-Hwan Park、パク・テファン、韓国)の強豪2選手を破る快挙を成し遂げた萩野は、この日も200メートル個人メドレーで大会新記録を樹立し、ライバルを圧倒した。

 先月、パンパシフィック水泳選手権(Pan Pacific Swimming Championships 2014)の男子200メートル個人メドレー決勝で、米国のマイケル・フェルプス(Michael Phelps)を破った20歳の萩野は、朴泰桓の名前がつけられた会場で、銀メダルを獲得した藤森太将(Hiromasa Fujimori)に3秒以上の差をつけた。

 萩野が、この日2本目のレースとなる男子4×200メートルリレーに出場すると、日本は7分6秒74の大会新記録で優勝した。一方、21日のレースで親指を痛めた孫を欠く中国は、日本にほぼ10秒差をつけられ2位に終わった。

 萩野は、まだいら立ちが収まらないルー氏が同席する中で「現在、僕たちは中国をリードしています。そして、選手全員が個人の目標に向かっていけば、いい結果がついてくると思います」と礼儀正しく答えた。

 個人では6種目に出場する萩野は、「残りの3種目も、すべて勝ちたい。そのために全力を注ぎたいと思います」と締めくくっている。(c)AFP/Alastair HIMMER