パリ市が「愛の南京錠」対策、金網撤去しアクリル板に
このニュースをシェア
【9月22日 AFP】仏パリ(Paris)市当局は、恋人たちが永遠の愛を誓って欄干に「愛の南京錠」を掛けることで知られる市内の名所、ポンデザール(Pont des Arts)橋にアクリル板を設置し、南京錠を掛けられないようにした。
市当局は、ポンデザール橋をはじめセーヌ(Seine)川に架かる世界的に有名な橋の数々が、市民や観光客が残していく大量の南京錠で傷つかないよう保護しようと躍起だ。
ルーブル美術館(Louvre Museum)前に架かるポンデザール橋では、カップルが自分たちの名前が書かれた南京錠を欄干の金網に掛け、その鍵をセーヌ川に投げ込むという行為が2008年から流行し始めた。今では毎年、世界中から何千組という恋人たちがやって来て南京錠を掛けていくが、安全性の問題が市当局の頭痛の種となっている。
今年6月には、ポンデザール橋の一部が南京錠の重みで崩壊し、警察が急いで観光客を退避させる騒動が起きた。
現在、長さ155メートルのこの橋は、無数の南京錠で完全に覆われている。パリ市によると、今年の夏の観光シーズンには、パリの複数の橋に計70万個を超える南京錠が掛けられた。
市職員のブルーノ・ジュリアール(Bruno Julliard)氏が19日に語ったところによると、市当局は南京錠が掛けられてきた欄干の金網をアクリル板に置き替えることを決定したという。パリ市は8月、橋を訪れる恋人たちに向けて、南京錠を掛ける代わりに「セルフィー(自分撮り)」をしてインターネット上に投稿するよう呼び掛けている。(c)AFP