イグ・ノーベル賞、バナナの皮を使った研究で日本人も受賞
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【9月19日 AFP】ノーベル賞(Nobel Prize)のパロディー版で、科学におけるユーモアをたたえる第24回「イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prizes)」の授賞式が18日、米マサチューセッツ(Massachusetts)州にあるハーバード大学(Harvard University)で開催され、世界中から集まった受賞者たちに実際のノーベル賞受賞者らから賞が授与された。
同大学のサンダースシアター(Sanders Theatre)で開催された授賞式には、数百人が出席し、インターネットで生中継された。主催者側はこの授賞式について、「まず人々を笑わせ、それから考えさせるような研究」を紹介する場としている。
受賞したのは、意図していないのに面白いと受け止められた研究をした真面目な科学者たちだ。日本の研究チームは、バナナの皮を踏んだ時の靴と皮の間の摩擦、および皮と床の間の摩擦を測定する研究で、物理学賞を受賞。
中国とカナダの研究チームは、トーストの焦げ目をイエス・キリスト(Jesus Christ)の顔だと認識した人の脳に起こる現象を解明する研究で、神経科学賞を受賞した。
オーストラリアと英国、米国の研究チームは、夜更かしの習慣がある人は早起きの人に比べて、平均的にうぬぼれが強く、人を操るのが得意で精神病質者(サイコパス)の傾向があることを示し、心理学賞を共同受賞。
ネコの飼育は精神的に有害かどうかの研究を行ったチェコ、インド、日本、米国の研究チームは、公衆衛生賞を共同受賞した。
チェコは、ドイツとザンビアの研究チームと共に、犬は排便や放尿をする際に、体の軸を地球の南北の磁力線に合わせることを好むことを示した研究で生物学賞も受賞した。
授賞式ではまた、食事をやめ、薬剤のみで栄養を摂取している人たちを描いたミニオペラ「What's Eating You」の初演も行われた。(c)AFP