エボラ熱の「恐怖要因」で西アフリカ経済に大打撃、世銀が警告
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【9月18日 AFP】世界銀行(World Bank)は17日、西アフリカの経済活動はエボラウイルスに対する恐怖に締め付けられており、「破滅的」な結果をもたらす恐れがあると警告した。
この「恐怖要因」は、エボラ出血熱の影響を直接受けていない人の間でも高まっており、農業や鉱業、製造業などの分野での労働活動は後退し、生産や収入、消費が落ち込んでいる。世界銀行は「最も深刻な影響を受けているギニア、リベリア、シエラレオネの3か国でウイルスが広がり続けるなら、その経済的影響は8倍となり、すでに脆弱化したこれらの国にとって破滅的打撃となる恐れがある」と指摘している。
世界銀行は、エボラ熱の封じ込めがゆっくりとしか進まない場合を想定した最悪のシナリオとして、リベリアの2015年の経済成長率は11.7ポイント減のマイナス4.9%と、深刻な景気後退に陥ると分析。シエラレオネでは2015年の経済成長率が最大で8.9ポイント減少、ギニアでは2.3ポイント減少するとされた。
世界銀行は、人や企業の間で経済活動を縮小させているエボラ出血熱に対しての恐怖心の広がりを抑制することが最重要課題だと指摘している。(c)AFP