【9月17日 AFP】南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は16日、ナイジェリアのラゴス(Lagos)で宗教団体施設が倒壊した事故の死者に67人の南アフリカ人が含まれていたと発表した。

 事故はラゴスで今月12日、宗教団体「シナゴーグ・チャーチ・オブ・オール・ネーションズ(Synagogue Church of All NationsSCOAN)」の宿泊施設が倒壊したもの。事故当時はナイジェリア及び外国の信者が宿泊していたが、建物内にいた人数ははっきりしていない。

 ズマ大統領は「大きな悲しみとともに南アフリカ人67人が犠牲になったことを発表する」と述べ、他にも多数の負傷者が出ていると明らかにした。

 ナイジェリア国家危機管理庁(National Emergency Management AgencyNEMA)は16日、同日現在の死者は62人と発表していたが、その後ズマ大統領が発表した南アフリカ人の死亡者数だけでこの数字を上回ったことから、犠牲者の数はさらに増えるものとみられている。

 事故現場の救急隊員らによると、この宿泊施設は増築で階数を増やしたため過大な負荷がかかっていたという。

 ナイジェリア国家危機管理庁は依然として事故の全容は不明だとし、SCOAN側が「あまりに多くの情報を公開していないため」救助活動に支障が出ていると語った。

 SCOANを率いる牧師・テレビ説教師のTBジョシュア(TB Joshua)師は、信者からは「預言者」と呼ばれており、ウクライナでのマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便撃墜や2013年の米ボストン(Boston)マラソン爆発事件、ナイジェリアのサッカーの試合結果などを予知したと主張している。さらに信者の中には複数の大統領や首相もおり、政治的影響力もあるのだという。(c)AFP