【9月15日 AFP】ブラジルからの報道によると、アマゾン(Amazon)の熱帯雨林の真ん中に、高さ325メートルの巨大な鉄塔を建設するプロジェクトが進行中だ。気候変動を監視し、アマゾンの繊細な生態系にどのような影響が出ているかを観測するという。

 ブラジル紙エスタド・ジ・サンパウロ(O Estado de Sao Paulo)が14日報じたところによれば、「アマゾン・トール・タワー観測所(Amazon Tall Tower ObservatoryATTO)」と呼ばれる巨大タワーの建設は、ブラジルの国立アマゾン研究所(National Institute of Amazonian Research)とドイツのマックスプランク研究所(Max Planck Institute)による共同プロジェクト。

 タワーにはハイテク機器が設置され、熱帯雨林と大気の関係を監視する観測所が設けられる予定だ。気温、水、二酸化炭素ガス、風、雲の形成、炭素吸収量、天候パターンなど幅広いデータを収集するという。

 同紙はプロジェクトコーディネーターのアントニオ・マンジ(Antonio Manzi )氏の話として、ATTOプロジェクトは7年に立ち上げられたもので、建設場所は最終的にアマゾナス(Amazonas)州の州都マナウス(Manaus)から約170キロ離れた地点に決まったと伝えている。既に、建設用の鉄鋼がブラジル南部からトラックといかだで現地に運び込まれたという。(c)AFP