【9月13日 AFP】ロサンゼルス自然史博物館(Natural History Museum of Los Angeles County)は12日、世界で最も希少な宝石の1つとされるダイヤモンド、12カラットの「ブルームーン・ダイヤモンド(Blue Moon Diamond)」を公開した。

 深いブルーで強い輝きを放つこのダイヤモンドは、南アフリカの首都プレトリア(Pretoria)北東にあるカリナン(Cullinan) 鉱山で採掘された。

 ダイヤモンドのカットを手掛ける企業で、「ブルームーン」を博物館に貸し出しているコラ・インターナショナル(Cora International)のシュゼット・ゴメス(Suzette Gomes)最高経営責任者(CEO)は、「ビビッドなカラーダイヤモンドは非常に珍しく、ブルームーンも例外ではない。最近になって発見されたこの色とこの大きさの宝石の中では、最も希少なものの1つであり、歴史的な宝石だ」と話した。

 ブルームーンよりも大きなブルーダイヤは、1600万ドル(約17億2000万円)相当とされる「ハート・オブ・エタニティー(Heart of Eternity、永遠の心)」 、「呪いのダイヤモンド」との別名がありながらも約3億5000万ドル(約376億円)の価値があるとされる45カラットの「ホープ(Hope)」がある程度。

 30カラットの原石からのカットに6か月を費やしたという「ブルームーン」の価格はまだ不明だが、ゴメス氏によると、コラは原石を約2600万ドル(約28億円)で購入したという。

 ブルームーンが見つかったカリナン鉱山ではおよそ1世紀前の1905年に、3106カラットという世界最大のダイヤモンドの原石が発見されている。

 この原石は英国王エドワード7世(King Edward VII) に献上され、カットされた。その結果できたダイヤのうち2つは「アフリカ第1の星(First Star of Africa、530カラット)」、「アフリカ第2の星(Second Star of Africa、317カラット)」と呼ばれ、現在はロンドン塔(Tower of London)に保管されている。(c)AFP