ピストリウス被告、過失致死で有罪 南ア
このニュースをシェア
【9月12日 AFP】南アフリカの裁判所は12日、交際相手だったリーバ・スティンカンプ(Reeva Steenkamp)さんを射殺したとして殺人罪などに問われた両足義足のランナー、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)被告に対し、過失致死罪で有罪判決を言い渡した。量刑は長期刑になる可能性もある。殺人罪については前日、無罪が言い渡されていた。
トコジール・マシパ(Thokozile Masipa)判事は、ピストリウス被告が2013年2月14日未明に鍵のかかったトイレのドアに向けて4発のホローポイント弾を発砲したことが「過失」にあたると述べ、「(殺人罪については)被告は無罪となったが、過失致死罪で有罪とする」と言い渡した。
「分別のある人であれば、ドアの向こうにいる人が銃弾によって死ぬ可能性を予見でき、その結果を防止する措置をとったはずだが、被告はそれを怠った」とマシパ判事は述べた。
またピストリウス被告には、銃の取り扱いに対する3件の罪状のうち、レストランで銃を誤って発砲した過失の1件で有罪が言い渡された。
■殺人罪の無罪に疑問の声
判決読み上げの際、ピストリウス被告はまっすぐ前を見つめ、感情を見せなかった。
傍聴席からはスティンカンプさんの友人たちのすすり泣く声が漏れていた。スティンカンプさんの父親のバリーさんは頭に手を置き、母親のジューンさんは唇を固く結び首を横に振った。
量刑の言い渡しは10月13日に予定されているが、過失致死には法的に定められた刑期がないため、マシパ判事には大きな裁量が与えられている。
法律の専門家からは、ピストリウス被告が殺人罪で無罪を言い渡されたことに驚きを示す声が多く、判決は上訴される可能性が高いとみる専門家が多い。(c)AFP/Stephanie FINDLAY