【9月12日 AFP】オーストラリア政府は12日、テロ警戒レベルを10年ぶりに「攻撃の可能性が高い」ことを意味する「高」に引き上げた。イラクやシリアで戦闘に加わった後に帰国するオーストラリア人を懸念しての措置という。

 トニー・アボット(Tony Abbott)豪首相は、ジョージ・ブランディス(George Brandis)司法長官と共同で記者会見し、「オーストラリア国内で攻撃を行う能力と意思を持つ人々がいる」と語った。

 アボット首相の説明によると、警戒レベルの引き上げは「具体的な攻撃計画を察知したためではなく、オーストラリアにおけるテロ攻撃の可能性が高まったことを示す多数の証拠に基づく措置」。イスラム国(IS)やアルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)、アルカイダ(al-Qaeda)といった「テロ組織」に参加・関与したり、触発されたりするオーストラリア人が増えていることに、豪治安当局と情報機関が懸念を示しているという。

 豪政府は、イスラム国と共に戦闘に加わっているオーストラリア人は最大60人程度、また豪国内からイスラム国を活発に支援している人物が100人程度いるとみている。(c)AFP