【9月10日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights WatchHRW)は9日、インターネット上に投稿された「同性婚」動画に映っていたことが背徳行為にあたるとしてエジプトで身柄を拘束された7人について、釈放するようエジプト当局に要求した。

 HRWによれば、エジプトのヒシャム・バラカート(Hisham Barakat)検事総長は、ナイル(Nile)川の船上で行われたパーティーのビデオに映っていた男性7人に対する身柄の拘束と「身体検査」を命じた。そこで実施されたのは、エジプト当局が同性愛者の割り出しに繰り返し用いている「法医学的肛門検査」だったという。

 HRWのグレーム・リード(Graeme Reid)氏は「過去何年にもわたりエジプト当局は、合意の上での同性愛行為に至ったとみなした男性たちを何度も逮捕し、拷問し、拘束している。こうした身柄拘束は基本的人権に対する攻撃の一つであり、法の支配に対するエジプト政府の軽視が進んでいることを反映している」と非難した。

 同性愛を標的としたエジプトの背徳法の下では、4月にも4人が実刑8年の判決を下されている。(c)AFP