【9月9日 AFP】親ロシア派が掌握するウクライナ東部に7月に墜落したマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便について、オランダ当局は8日に報告書を発表し、高速移動する多数の物体が飛行中の同便に衝突した後、機体が空中分解したとの見解を示した。

 MH17便の墜落では乗客乗員298人が死亡し、うち193人はオランダ人だった。オランダ当局が公表した予備報告書は「マレーシア航空が運航していたMH17便は…外部から多数の高エネルギー物体が機体を貫いたことで構造的な損傷を受けた結果、空中分解したと思われる」と述べている。多数の高速の物体が衝突したとすれば「記録装置のデータ記録が突然終わり、同時に管制塔との通信が途絶え、レーダーから機影が消えたことが説明できる」という。

 MH17便の墜落から2か月が経過して発表された34ページの報告書は、また同便がアムステルダム(Amsterdam)から離陸したときには安全に飛行可能な状態で、さらに「適格で経験豊富な乗務員」たちが搭乗していたとし、技術的な問題は無かったと述べている。(c)AFP