【9月9日 AFP】従来のたばこよりも安全かつ禁煙効果もあるとうたわれ、人気の高まりをみせている電子たばこ──従来のたばこと比べればまだ小さいが、その市場規模は30億ドル(約3180億円)に迫る勢いで急速に拡大しているという。しかし世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は8月、電子たばこについて、若者の健康に深刻な影響を与えるとの報告書を発表している。

 電子たばこの銘柄は400種以上。銘柄ごとにフレーバーやその仕組みもさまざまだ。大半の製品は中国製の部品を使用しているという。

 従来のたばこの販売が徐々に減少するなか、世界のたばこ大手は電子たばこ市場にこぞって参入しており、シェアの獲得を目指している。以下にその主たるところを挙げる。

 米国市場で約40%のシェアを誇るのは、インペリアル・タバコ・グループ (Imperial Tobacco Group)が保有する電子たばこブランド「blu」。

 米たばこメーカーRJ Reynolds tobacco companyの持ち株会社、レイノルズ・アメリカン(Reynolds American)が、2014年から全米での本格販売に乗り出したのは、自社ブランド「VUSE」。

 英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(British American TobaccoBAT)は、英市場で「Vype」を販売。

 フィリップモリス(Philip Morris)を傘下に持つ米たばこ大手アルトリア(Altria)は、米国の西側半分の地域で「MarkTen」を販売。販売店舗数は6万店を数え、今後さらに拡大する予定。

 日本たばこ産業(Japan TobaccoJT)の子会社「JTインターナショナル(JT InternationalJTI)」は6月、英電子たばこブランド「E-Lites」を買収。市場参入への足掛かりを得ている。(c)AFP