【9月9日 AFP】第69回ブエルタ・ア・エスパーニャ(69th Vuelta a Espana)は8日、第16ステージ(サン・マルティン・デル・レイ・アウレリオからラ・ファラポーナ ラゴ・デ・ソミエド、160.5キロメートル)が行われ、チーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)がステージ優勝を飾り、大会通算3度目の総合優勝に大きく近づいた。

 4時間53分35秒でステージ初勝利を収めたコンタドールは、総合順位でもモビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)に1分36秒差をつけた。

 一方、スカイ(Sky Pro Cycling)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)はステージ2位に入ったものの、トップと1分39秒遅れで総合2位に浮上することはできなかった。

 キャノンデール・プロ(Cannondale Pro)のアレッサンドロ・デマルキ(Alessandro De Marchi、イタリア)は、オメガファルマ・クイックステップ(Omega Pharma-Quick Step)のジャンルカ・ブランビッラ(Gianluca Brambilla、イタリア)とチーム・サクソ・ティンコフのイワン・ロフニー(Ivan Rovny、ロシア)が失格になった今ステージで3位に入った。

 カテゴリー1級の山岳ポイントが4つ含まれる名物コースの今ステージでは、14日にサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)で決まるタイトルの行方を占うとみられていた。

 しかしながら激しい総合優勝争いは、13人の集団から抜け出そうとした際に起きたブランビッラとロフニーの殴り合いの陰に隠れてしまった。

 ロフニーに至っては、争いの最中にサングラスが破損し、チームから新しいものを支給される始末となったが、1時間以上走行した末に両選手は失格となり、レースから追放された。

 フルームは、フィニッシュラインを目指し4キロメートルに及ぶ長い峠でスパートをかけた。

 するとコンタドールも、2013年のツール・ド・フランス(2013 Tour de France)覇者フルームに続き、バルベルデとカチューシャ・チーム(Katusha Team)のホアキン・ロドリゲス(Joaquim Rodriguez、スペイン)を突き放した。

 そして最後は、500メートルで加速したコンタドールがフルームを置き去りにして勝利をものにした。(c)AFP