【9月5日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が4日、英ウェールズ(Wales)のニューポート(Newport)で開幕した。

 招かれて出席したウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は、親ロシア派との停戦について慎重ながら楽観的な見通しを示したが、NATOのアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)事務総長が「われわれが平和について協議している一方、ロシアは和平に向けて一歩も動いていない」と述べるなど、NATO加盟各国の首脳らはロシアを非難した。

 しかしラスムセン氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が3日に発表した7項目の提案については、「もしそれが政治的解決に向けた真の取り組みならば、私は歓迎したい」と述べ、提案を検討する姿勢を示した。

 NATO各国首脳は、ウクライナの軍事作戦と、5か月に及びこれまでに2600人以上が死亡した戦闘で負傷したウクライナ軍兵士の治療を支援する新たな資金援助を用意することで合意した。

 首脳会議に出席した欧米各国の当局者らは、新たな対ロシア制裁を5日に承認する用意があると述べたが、その実施は同じく5日に予定されている停戦協議の行方を見守るため先送りされる可能性もある。NATO各国首脳は5日、兵力と軍事装備を、ロシアの行動に神経をとがらせている東欧に展開させる計画も承認するとみられている。(c)AFP/Bryan McManus, Dario THUBURN