「世界はエボラ封じ込めの闘いに負けつつある」、国境なき医師団
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【9月3日 AFP】緊急医療援助団体「国境なき医師団(Doctors Without Borders、MSF)」は2日、「世界はエボラ出血熱を封じ込める闘いに負けつつある」との見方を示した。
MSFインターナショナルのジョアンヌ・リュー(Joanne Liu)会長は米ニューヨーク(New York)の国連(UN)本部でエボラ出血熱について報告し、世界の指導者たちはエボラ出血熱への対応に失敗しつつあると述べ、西アフリカに援助と要員を送る緊急の対応を求めた。
リュー会長は「世界保健機関(World Health Organization、WHO)が8月8日にエボラ出血熱が国際的な保健衛生上の緊急事態になったと発表したが、決定的な行動にはつながっておらず、各国は基本的に地球規模の怠慢に加わっている」と指摘し、各地の緊急仮設病院の増床への資金提供、訓練された要員の派遣、ギニア、シエラレオネ、リベリア全域への移動検査所の展開を国際社会に求めた。
MSFは声明で、事態が特に深刻なリベリアの首都モンロビア(Monrovia)では、800床の増床が必要だと指摘している。(c)AFP/Frankie Taggart