【9月2日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)で2日、安否不明の軍兵士たちの親族数百人が議会議事堂になだれ込み、議員らに暴行を加え、本会議場で座り込みの抗議行動を始めた。当局者が述べた。

 当局者によると抗議行動に集まったのは、6月にイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に投降したまま安否が不明となっているイラク軍兵士の親族たちで、兵士の安否確認と司令官の責任追及を求めている。抗議行動の参加者たちは議員や議会職員に暴行し、カフェテリアの椅子などを破壊したという。議事堂には機動隊が投入され、抗議行動の参加者たちの排除を試みている。

 今年6月、ISがイラク第2の都市モスル(Mosul)を掌握してバグダッドに向けて南進した際、約1700人のイラク軍兵士がISに投降した。だがその後ISは、民間人の衣服を着て砂漠で殺害される多数の男性たちの写真を公開し、数百人を処刑したと発表した。

 イラク議会は2日にこの問題について話し合う予定だったが、議会が始まる前に建物に親族らがなだれ込んだため、3日以降に延期された。(c)AFP