コロンビア麻薬王の殺し屋「ポパイ」釈放、300人の殺害自供
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【8月28日 AFP】南米コロンビアの麻薬王、故パブロ・エスコバル(Pablo Escobar)の下で殺し屋として働き、「ポパイ(Popeye)」の通称で知られていた男が26日、同国中部コンビタ(Combita)の刑務所から釈放された。
ジョン・ハイロ・ベラスケス・バスケス(John Jairo Velasquez Vasquez)元受刑者(52)は300人の殺害を自供し、さらに3000人の殺害を組織したことを認めている。1989年に起きたルイス・カルロス・ガラン(Luis Carlos Galan)大統領候補の暗殺事件で有罪判決を受け、禁錮30年の刑に服していた。
だが警察と司法当局によると、1990年大統領選での対抗候補で、ガラン氏の暗殺を依頼したとして起訴されたアルベルト・サントフィミオ(Alberto Santofimio)被告の裁判で、検察側の証人として証言したことから、刑期22年を終えた時点で釈放された。サントフィミオ被告は裁判で有罪判決を受けている。
ガラン氏はコロンビアの強力な麻薬カルテルに対する強硬路線を取り、大統領選での勝利が予想されていたが、ボゴタ(Bogota)郊外の町の公共広場で演説の準備中に射殺された。この暗殺は、悪名高き麻薬密売組織「メデジン・ カルテル(Medellin Cartel)」の創立者エスコバルの下で働く武装集団によって実行された。
ベラスケス元受刑者はアンドレス・パストラナ(Andres Pastrana)前大統領の拉致から自身の恋人の殺人まで、エスコバルの命令によって行った数々の犯罪を、メディアとのインタビューで明かしている。(c)AFP/Alina DIESTE