【8月27日 AFP】フィリピンの伝説的存在となっているボクシング選手のマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)が26日、中国から世界王者を輩出するべく、同国政府の支援を受けて、全土にボクシングスクールを開設するつもりだと発表した。

 中国政府は、首都北京(Beijing)に一校目を開校し、その後も各地にスクールを設ける予定だという。パッキャオは、上海(Shanghai)からフィリピンのテレビ局ABS-CBNに電話し、「僕の知識を中国の人々と共有するための計画だ」と明かした。

「14億人が暮らす中国には、非常に多くのボクサーがいる。だから、世界王者のような素晴らしいファイターを輩出できるはずなんだ」

「大事なのは、まず基本をたたき込むことだ」

 11月に無敗のクリス・アルギエリ(Chris Algieri、米国)と対戦する予定のパッキャオは、キャンペーンツアーのため中国に滞在していた。

 パッキャオは、この2日間でプロジェクトの「発足」のために中国当局と話し合いを持っていたという。

「(中国政府は)設備を整え、僕に時間があれば、1か月から3か月に1回のペースでスーパーバイズするつもりだ」

 パッキャオは、プロジェクトの日程や費用面の詳細は明かさなかったものの、この協力関係が、中国との領土争いに一役買うと考えているようだ。

 また、母国ではなく中国でスクールを開設することを強調したパッキャオは、フィリピンから世界王者がいなくなるのではないかという憶測を一蹴した。

「フィリピンは問題ない。サポートがあれば大丈夫だ。僕自身も、すでに数人を指導しているからね」

(c)AFP