【8月27日 AFP】東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故で避難を余儀なくされた福島県川俣町の女性が、2011年7月に一時帰宅した際に焼身自殺したのは避難生活でうつ状態になったことが原因だとして遺族が東電に計約9100万円の損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁(潮見直之裁判長)は26日、東電に約4900万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

 訴えていたのは、福島第1原発の事故で避難した後、一時帰宅が許可された際に自宅で体にガソリンをかけ焼身自殺した渡辺はま子さん(当時58)の夫ら遺族。

 NHKが伝えた東電の発表によると、「自殺と原発事故の間の因果関係」を認め賠償を命じる判決が出たのは初めて。

 東電は談話を発表し、福島県民に改めて謝罪した上で「今後は判決の内容を精査し、真摯(しんし)に対応していく」と述べた。東電広報によると、控訴するかどうかは決定していない。(c)AFP