ブラジル刑務所で暴動、受刑者2人斬首 看守人質に
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【8月25日 AFP】ブラジル南部パラナ(Parana)州当局の24日の発表によると、同州の刑務所で待遇の改善を求める受刑者らが暴動を起こし、受刑者4人を殺害、看守2人を人質にとった。殺害された受刑者のうち2人は斬首された。
暴動が発生したのは、現在1140人が収容されているパラナ州カスカベウ(Cascavel)の刑務所。州司法当局のエウソン・ファシーナ(Elson Faxina)報道官によると、受刑者らは収容者6人を人質にとり、うち4人を殺害、2人にけがをさせた。さらに看守2人を人質にとっている。受刑者らの要求は、老朽化した施設の改善と食べ物の差し入れ許可だという。
受刑者は、これまでに施設の60%を占拠。当局と受刑者側との交渉は25日まで中断しているという。ブラジル紙グロボ(Globo)は州刑務所関係者の話として、受刑者らは食事と施設の改善を求め暴力的な要求を始めたと伝えた。
現在、ブラジル国内の受刑者数は50万人を超えており、刑務所の過密化は深刻だ。受刑者の人権保護を目的とするNGO「コネクタス(Conectas)」によれば、ブラジルでは約20万人分の収容施設が不足している状態だという。(c)AFP