【8月25日 AFP】アイスランド当局は24日、噴火目前とみられていた同国最大規模の火山系に属するバルダルブンガ(Bardarbunga)山の噴火の懸念が弱まったとして、周辺空域の飛行に対する禁止措置を解除した。

 アイスランド気象庁(Icelandic Met OfficeIMO)によると、先に発表された23日の小規模な氷底での噴火は実際には起きていないとして、同火山の警戒度を最高の「赤」から1段階下の「オレンジ」に引き下げたという。

 IMOは、同庁のウェブサイトで「現在のところ、進行中の火山活動を示す兆候は存在しない」と発表している。

 23日に警戒レベルが最高の「赤」に引き上げられたことを受け、影響を受けることが想定される空域は飛行禁止措置がとられたが、国内の空港はすべて稼働していた。

 アイスランド警察は、声明の中で「飛行に対する全ての制限措置は解除された」と述べている。

 ただ、地震活動は依然として活発で、23日夜間には700回以上の揺れが観測された。24日未明には近年で最も強い地震がバルダルブンガ火山で2回発生した。

 IMOのウェブサイトによると、これら地震の規模はマグニチュード(M)5.3と5.1で、1996年以来に同地域で記録された最大規模だという。

 アイスランド国内には100を超える火山が存在し、その一部は世界で最も活動的な火山とされている。(c)AFP