【8月24日 AFP】イスラエル軍は23日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に60回の空爆を行い、主に女性と子どものパレスチナ人10人が死亡した。

 イスラエル側の発表によると、ガザ地区からロケット弾と迫撃弾合わせて約71発がイスラエル国内に着弾した。また、テルアビブ(Tel Aviv)上空で1発を迎撃するなど、計17発を迎撃したという。

 イスラエルは23日、パレスチナ人にテキストメッセ―ジやボイスメール、リーフレットを送り、「軍事行動が実施された家は全て攻撃の目標となる」と告げ、「テロリスト」から離れるよう呼び掛けた。

 23日夜にはレバノンから発射されたロケット弾1発がイスラエル北部の上ガリラヤ(Upper Galilee)地方に着弾し、警察と軍によると1か所の構造物が損傷を受けたという。犯行声明は出ていないが、ガザ地区を実効支配しているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)への支持を示す狙いがあるとみられている。イスラエルは今のところ対応していないが、レバノンの治安筋は、国境付近を飛行するイスラエルのヘリコプターが目撃されたと述べた。先月もレバノンからイスラエルにロケット弾が発射されていた。

■死者2100人超える

 停戦に向けてエジプトが仲介した外交的努力が崩壊した19日以降だけで、パレスチナ人86人とイスラエルの4歳の男児1人が死亡している。

 イスラエルは自国民がロケット弾攻撃の脅威のもとで暮らしていると主張している一方、ハマスは、8年に及ぶイスラエルによるガザ地区の封鎖の解除を停戦に応じる条件としている。

 イスラエルによるガザ地区への本格的な攻撃が始まった先月8日以降の死者はパレスチナ側が2103人、イスラエル側が68人となった。イスラエル側の犠牲者は4人を除き全て兵士。国連(UN)は、パレスチナ側犠牲者のうち70%は民間人で、478人が子どもだったとしている。(c)AFP/Mai Yaghi