「イスラム国はどのテロ組織よりも大きな脅威」、米国防トップ
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【8月22日 AFP】米国のチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)国防長官とマーチン・デンプシー(Martin Dempsey)統合参謀本部議長は21日、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」について、従来の「テロリスト集団」よりも深刻な脅威となっており、中東情勢を激変させかねない構想を掲げているという見方を示した。
ヘーゲル長官とデンプシー議長は記者会見で、米国の支援を受けた地元の治安部隊がISを封じ込め、最終的には壊滅できると考えているが、そのためにはシリアとイラク両国のスンニ派がISを拒絶する必要があると訴えた。
ヘーゲル国防長官は、ISは装備・訓練・資金のいずれの面でも最近台頭したあらゆる過激派を上回っていると指摘。「イデオロギーと洗練された戦略・戦術能力を融合させている。資金も極めて豊富に持っている。われわれがこれまで目にしてきたあらゆるものを超越している」と述べた。
またデンプシー統合参謀本部議長によると、ISは狂信的なイデオロギーに固執してレバノン、イスラエル、クウェートを支配しようという「長期的な構想」を練っていると述べ、「もしISがその構想を実現させれば、中東情勢を激変させ、さまざまな形でわれわれを危険にさらす安全保障環境を生み出すことになる」と警告した。
隣国シリアのISを攻撃する可能性はあるかという質問にヘーゲル氏は、可能性は排除しなかったものの、近日中に実施するとは言わなかった。またデンプシー氏も、ISとは最終的にはシリアで交戦しなければならず、その役割を担うのは他のより穏健な武装勢力となる可能性を示唆した。「シリアに拠点を置く部隊に対処せずにISを打倒できるか?答えはノーだ」(c)AFP