ドイツ警官、食人サイトで出会った男性殺害の罪で裁判へ
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【8月20日 AFP】カニバリズム(食人行為)に性的関心を持つ人々が集まるウェブサイトで知り合った男性を殺害したとされる警官の裁判が、ドイツ東部ドレスデン(Dresden)の裁判所で22日から始まる。
世界のメディアでトップニュースとなったこの不気味な事件で検察側は、デトレフ・ギュンツェル(Detlef Guenzel)被告(56)が昨年11月に被害者男性の喉を刃物で切って殺害し、遺体をばらばらにした後、自宅の庭に埋めたと供述したと主張している。起訴状では動機は「性的欲望を満たす」ためとされているが、被告が被害者の遺体の一部を食べたかどうかについては証拠がない。
裁判所によれば、殺人と「死者の平安を乱した罪」で有罪となった場合、15年の実刑が科される可能性がある。検察は「今回の件は(最高5年が科される)自殺ほう助には相当しないと考えている」と述べている。
裁判は少なくとも11月まで続く予定で、20人前後の証人が証言する他、遺体を切断する様子を撮影した50分間の陰惨なビデオも法廷で公開される予定だ。
一方、ギュンツェル被告の弁護団は、このビデオによって、亡くなったボイチェフ・ステンプニェビッチ(Wojciech Stempniewicz)さん(59)が首をつって自殺したことが証明されると主張している。
ギュンツェル被告とステンプニェビッチさんは昨年11月、約3000人の会員数と「エキゾチックな肉のためのナンバー1サイト」をうたうカニバリズム嗜好者のためのチャットルームで知り合ったとみられている。
ポーランド出身のステンプニェビッチさんは、独北部ハノーバー(Hanover)在住のビジネス・コンサルタントだった。一方、ギュンツェル被告は勤続30年の警官。2人は電子メールや携帯メール、電話で密に連絡を取り合い、事件当日の11月4日に会う約束をした。