火山噴火を警戒、住民の避難開始 アイスランド
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【8月20日 AFP】アイスランドで19日、国内最大規模の火山の1つ、バルダルブンガ(Bardarbunga)火山に噴火の恐れがあるとして、周辺地域の住民が避難を開始した。
標高2000メートルを超えるバルダルブンガ山は同国で2番目に高い山で、地球上で地震活動が最も活発な地域の1つにある。アイスランド気象庁(Icelandic Meteorological Office) は18日、4日間にわたって地震活動が続き噴火の危険性が高まったとして、航空警戒レベルを2番目に高い「オレンジ」に引き上げていた。
科学者らは、南部にある国内最大規模のバトナ氷河(Vatnajokull)に覆われたバルダルブンガ火山が噴火すれば、航空便のうち大西洋路線と北欧路線に影響が出る恐れがあるとみている。
2010年にはバルダルブンガ山より南にあるエイヤフィヤトラヨークトル氷河(Eyjafjallajokull)に覆われたエイヤフィヨットル(Eyjafjoell)火山が噴火。噴煙は上空およそ9キロにまで達し、火山灰が欧州各地に降り注いだ。
火山灰で航空機のエンジンが損傷する恐れがあったため周辺の空域は閉鎖された。第2次世界大戦(World War II)後としては最大規模の空域閉鎖となり空の便は世界的に混乱。欧州全域で利用客800万人以上が影響を受けた。
2011年にはアイスランドの氷河の下にある火山としては最も活発に活動しているグリムスボトン(Grimsvotn)火山が噴火。アイスランド当局は前年と同様の混乱を避けるためとして、空域を一時閉鎖した。(c)AFP